2016年5月18日水曜日

見学、そしてついに東京新のんき連に入連!

連載「僕が東京新のんき連に入ったわけ」では、男踊りのにっしゃんが東京新のんき連に入った経緯について書いています。本連載が、阿波踊り連に参加してみたいけど、どう入ったらよいか分からないと感じている人の後押しになれば幸いです。

連載4回「日本へ帰国!そして入連先を探し始める」では、2014年10月にサンフランシスコへの転勤が終わって帰国した際に日本で阿波踊りを続けようと決意し、入連先を探し始めるにあたって、入連先を選ぶ基準を決めるところまで書きました。今回は実際に見学し、入連するところまでを紹介したいと思います。

希望に合う連は見つかるか?不安な面持ちで見学申し込みを行う


高円寺のお祭りは1回だけ観客として見に行き、もう1回はボランティアとして参加したことがあったものの、この時まだ、具体的な連と個人的な交流があったわけではなく、どこの連に入るか見当もつかない状態でした。そこで第3回で紹介した通り、入連先を選ぶ基準は自分なりに決め、高円寺阿波おどり連協会所属連から希望に合いそうな連を探し、見学させていただきながら入連先を決めることにしました。本当に希望と合う連が見つかるか不安な面持ちで各連のWebサイトから見学の申し込み先を見つけてコンタクトを取りました。

  1. 男踊りを希望していたので、男踊りの連員を募集しているかどうか?
    • 連によっては募集を閉めきっている場合もあります。
  2. 活発に活動しているか?
    • 練習や出演の回数は連によって大きく違います。
  3. 踊り、お囃子、衣装のスタイルが好みに合うかどうか?
    • 個人的にはオーソドックスの踊りを大事にしつつも、男踊りが躍動的な踊りをする連がいいなと思いました。YouTubeでいろんな動画をあさってチェックしました。
  4. 連員がおおよそ自分と同世代か?
    • 同世代の方が多い方が馴染みやすいと思いました。
  5. その連が徳島の阿波踊りに出演しているかどうか?
    • お盆の際に帰省し、徳島市の演舞場で踊ることが自分にとっての大きな目標でした。
    • 高円寺の連は徳島の連と姉妹連となり、徳島の連に合流する形で徳島のお祭りに出演しているケースが一般的のようでした。

ハラハラドキドキでいざ見学!まずは練習環境の充実さに驚く


見学で訪問した座・高円寺の概観(サイトより引用)
コンタクトが取れた連から練習日程を聞いて、主に週末に見学させていただきました。

小学校の体育館などで練習していると想定していましたが、まず見学で訪問したのは、舞台芸術やワークショップが頻繁に開催されている「座・高円寺」。高円寺の阿波踊り関係者であればおなじみの場所です。

第一印象は、「あ~すごい広くて綺麗で良い場所で練習しているな~」「え~舞台とかやっている場所で練習するの?すごい」という印象でした。

サンフランシスコで所属していた連では、連のスポンサーもされている日系居酒屋さんのオーナがご好意でお店の2階を提供して下さっていたので良かったものの、市内に公的施設が少ない点や賃料の高騰の影響もあって、練習場所の確保に困っている音楽やダンス系のコミュニティの話を見聞きしました。このような事情を垣間見てきた直後だったこともあり、充実した練習環境を見たことで、俄然、連に参加して阿波踊りをやってみたい!と意欲が湧きました。

セシオン杉並もよく練習で使われています(サイトより引用)

大人数の生お囃子つき練習に感激する


次に驚いたことは、大人数の生お囃子つきで練習されていること。

サンフランシスコで所属していた連では、大太鼓と締太鼓は連長が2つずつ所有しており、連員が踊り子とお囃子の役割を両方かねて交代で練習していましたが、篠笛や三味線の演者が少なく、練習では通常、CDをかけて練習することが多くありました。楽器の調達も難しいですが、さらに演奏者を見つけたり、育成することが非常に難しく、本番では、市内にある別の笛や三味線のコミュニティから演奏者を派遣していただくことが多かったです。

一方で、高円寺阿波おどり連協会所属連では、練習のときからほぼお囃子が十数人いたり、楽器もフルセットでそろった状態で、生お囃子つきで練習されていたので、さすが日本、そして高円寺と思いました。お祭りはこれまで何度と見てきたものの、あらためて阿波踊りのホームグラウンドはやはりすごいなと感激しました。

新のんき連の練習を見学し、ついに入連を決意する


いくつかの連を見学させていただき、実際に入連先を選ぶとなると非常に悩みました。
どの連もさすが協会に所属しているだけあり、まじかに見る踊り子さん達の技量もすごく、キレのある動きに感激しました。そしてその動きを支えるための筋肉質な体をされている方が多くいらっしゃることも印象に残りました。練習内容も事前に綿密に組まれており、テキパキと練習されているところばかりでした。見学の際は、非常に緊張して赴いて、多少顔が引きつってたと思いますが、皆さん笑顔で対応してくださったのを覚えています。

どこの連に入っても充実した阿波踊り生活を楽しめそうな確信はありましたが、最終的に東京新のんき連に入連することを決意しました。年中通して活発に活動している点、若い人が多くて活気がある点、男踊りや衣装が好みに合っていた点、徳島市の阿波踊りに参加している点、など自分が希望した点はそろっていることに加え、
  • 連員同士が非常に仲良さそうで入ると楽しめそうだと具体的にイメージできたこと、
  • 見学の際に練習時間中ずっと連員一人が見学者に付き添い、足の動かし方など基本の所作を熱心に指導してくれたこと、
  • 連長が連の方針を資料を見ながら説明してくれたこと
などが非常に安心感があり、最後の後押しとなり、入連を決意しました。

入連届けを出したのが2015年12月。もう年末ということで、年明けから本格的に練習に参加することになりました。

(つづく)